2009年 05月 22日
礼
今は東京を離れてしまい、お付き合いをさせてもらった期間は短かったけれど、
とても大きなきっかけをくれた人。
その方から、思いがけず荷物が届いたんです。
優しい、穏やかな和三盆糖。
生成りの色合いに懐かしさを感じ、
さらに嬉しい一枚の葉書。
新生活でのご様子や、離れていても、私の事を気にして下さり、応援してくれている気持ちを素直な言葉で綴ってくれていました。
とっても嬉しくて、早速お返しを・・・・
と思ったけれど、連絡先が無い。
葉書の最後には「ご多忙だと思うので〜」
とありました。
私に気を遣わせない様にとご配慮された
さりげない贈り物でした。
その時、思いだしました。「礼の省略」
〜小笠原流には“礼の省略”という言葉がある。
「贈り物は相手の負担にならないように心配りをすることが大事。
喜ばれるものを少しだけさりげなく贈ること。
過度なマナーは、時として相手に失礼な印象を 与えてしまうこともあります。
自分が知っているマナーを100%遂行するのでなく、60%~70%で振る舞う…。
相手にあわせて礼を省略することが、相手を重んじる「礼」につながることもあるのです
贈り物は、人と人との縁をつないでいくもの。
その人を思う“こころ”を表す“かたち”なのです」〜小笠原敬承斎さんの言葉
マナーも知識も同じですね。
相手に合わせず、自分の100%を出し切るのは、ただのひけらかしの傲慢かも。
堅苦しいマナーや儀礼的なお返しばかりを気にするよりも、
少し甘えて、心から感謝する嬉しい気持ちを大事にしよう♪
ほんとに、嬉しかったです。一粒頬張ると、干菓子の温かい甘さが身に染みました。
ありがとうございました。
これを見てくれていると信じて、御礼申し上げます。お元気で。